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薄桜鬼 真改 風華伝 斎藤一 感想

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薄桜鬼 真改 風華伝 
斎藤一(CV鳥海浩輔)


続きよりネタバレ



斎藤さんルート面白かった!!!!!よかった!!

戦いが絡む作品って、最後の展開が駆け足になりがちなんですよね…(強敵なのにラスト、すぐ死ぬみたいな)
クライマックスは盛り上げ重視、攻略キャラの見せ場重視な気がしてしまい(単に解釈不足)
正直、これまでのルートでは「呆気なく敵キャラがやられたな〜」という印象が強かった…(作品否定ではないです)
斎藤さんは、左利きを馬鹿にされ、士籍を剥奪され、武士としての在り方に悩む。それでも幼い頃からずっと剣に対して揺るぎない想いを抱いていた。
その強い想いがあったからこそ、鬼化した風間に勝つことができたんだろうなと。

斎藤さんのこのシーンがすごく好きです。

「たとえ、武士が必要なくなったとしても……」

「私は斎藤さんのこと、必要ないなんて思ったりしません。命の恩人ですから」

「試合に立ち会った皆が、俺を【強い】と評した。……今のおまえと同じ目で」

「だからこそ、思った。ここでなら、俺の剣の使い道を見つけられるのではないかと」

斎藤さんは剣を持つ以外の生き方がわからない。
武士じゃない自分は誰からも必要とされないと思っている。
そんな斎藤さんを真っ直ぐな目で「必要ないなんて思わない」と訴えかける千鶴ちゃん。よかったなぁ。

千鶴は最初は命の恩人だから斎藤さんについていて。一緒にいるようになって、恋情を抱くようになる。
そして、好きだから最後の瞬間まで一緒に居たいと願うようになる。

斎藤さんは新選組の命令、武士としての誇りで千鶴を守っていた。それが次第に、「自分の弱い部分、本当の姿をさらしたくない」と思うくらい、千鶴のことを好きになる。

義務から自分自身の意思でそばに居たいと思うようになる、
2人のその心の移り変わりが素敵でしたね。
想いが通じあい、2人で一緒に戦場に立ち向かう姿に感極まりました。
勝てる材料なんて何もない、戦場で無惨に死ぬ未来しか見えないのに…
穏やかに笑う2人の姿が印象的でした。
死に向かっているのにもかかわらず、こんな穏やかに笑うカプ、他にいますか???切ねえ。
幸せにしてあげたい(大声)

風間との最後の決戦でも、新選組を信頼していた斎藤さんだからこそ、仲間が駆けつけて協力してくれて。
そして敵である天霧も、魅了させた。
一方、風間は武士の心を侮辱し、仲間だと思っていた天霧に裏切られ、最後は打ち破れました。
2人の結末が対照的に描かれていました。

恋愛シチュではあの有名な、吸血後に千鶴の耳たぶから中々離れないシーンが好きです。

「……あの、斎藤さん、傷口はもう塞がってしまったみたいですけど」
素朴な疑問を口にすると、
髪に触れている斎藤さんの指先が気まずそうに跳ねた。
「どうしましょう?もう一度、傷をつけましょうか?」
「いや、別に、飲み足りなかったわけではない……」

か わ い い なにその気まずそうに跳ねる指先。好き。
千鶴のことを愛おしく思い離れがたくなったのでしょうか。
可愛すぎて悶えました。無印やったときも同じところで悶えた記憶がありますww
ちょっとした動作や言動がかわいいよ斎藤さん。


●斎藤ルートの風間について
先に言っておきます。斎藤ルートの風間大好きです。
公式に足を向けて寝られないほどには。
愛故にめちゃくちゃ笑ってますが、本当に好きです。

久しぶりに悪に染まり切った敵を見れて非常に楽しかったですww
涙を誘うような真実を抱える悪役キャラなら何度も見てきましたが…
風間(攻略キャラ)に慈悲をかける要素もないくらい狂わせ、最後は仲間に裏切られ、死んでいくものですから…
めちゃくちゃ面白かったです。ここまで救いなく書いてくれてありがとうございます。天才が描いたストーリーかな???
罪を犯した者に制裁を加え、絶望に陥る男を見るのが大好きなので最高に楽しかったです(性悪)

まず、斎藤さんに対しての侮辱が凄すぎるww

「女鬼が、助け舟を出してくれているぞ。素直に甘えたらどうだ?」

「ふははははははは!これはいい!大切なものを裏切ることになる、ときたか」
ふはははははってwwww(手を叩いて大喜び)
私の方がふはははははって笑いたくなるよww

風間がこんなの(笑)になってしまったのって、
ちょっとした影響によって信念が揺らいでしまうくらい、波瀾の時代だったから、ですよね。
このルートの風間は最初から悪の道(綱道と協力関係にある)に進んでいたようですし…
風間のまがいものを許さず、鬼として誇りを持つ。という姿は一切ぶれていません。
ですが、このルートの風間は道を誤り、人間を見下し、鬼の国を作ろうとしていました。不安定な時代に生きたからこそ、彼はあれでも色々悩み、道を迷っていたんだろうな…と。

そんな風間にとって斎藤さんは幕府の命に従うただの犬に見えたんでしょうね。
新選組が彼女を守ると決めたなら……
たとえ羅刹になってでも守り抜いてみせる」
風間は斎藤さんのこの言葉を受けて、何の誇りもないただ命令に従う斎藤を低劣だと感じていたのかな…
なのに、斎藤の剣技は強い。
鳥羽伏見の戦いで、風間がイラついていたのって斎藤の強さが気にいらなかったのかな〜と解釈しました。

最後の決戦では、斎藤さんは新選組の命令ではなく、自分の意思で千鶴を守りたい、と剣を振るいました。
しかし、風間はそんな武人の誇りを汚すほど、血に狂い、我を忘れていました。

「俺の目の前に土下座して、畳に額をこすりつけ、
先程の非礼をわびてもらおうか」

「弱者は強者を敬い、へり下るのが当然なのだ!」

「まがい物ごときに、この俺の申し出を断る権限があると思っているのか!?」

(大爆笑ですありがとうございます)

もし風間がどこかで道を誤っていなかったら…
斎藤さんの意思。武人の心を汲み取ることができたかもしれませんね…

最後は仲間に裏切られ、あれだけ馬鹿にしていた″まがい者の鬼″に殺されるんですよ。
誰に何を言われても、剣を持ち続けた斎藤と、他人を踏み躙るところまで堕ちてしまった風間の描写の書き分けが胸にささりましたね!!
正義は勝つ、を証明してくれたルートでした。